建交労東京 新型コロナウィルス対策ニュース NO.2
トラック
食料品、医薬品など生活必需品を輸送する職場が多忙である点は変わりません。その一方で、ある職場は企業活動の自粛によって新聞折り込み広告が激減し、建設資材や重機などを運送する職場は、大手ゼネコンが5月11日より順次工事を再開していくとの一部報道もありましたが、現在のところ仕事が入らない状況です。
清掃
ゴミ収集業務は、外出自粛の推奨により、住民が自宅に居る時間が増えた関係で家庭ゴミが増えており多忙となっています。車内に運転手と作業員が2~3人おり、外での回収作業もありますのでマスクが必須ですが、会社によってマスクの調達具合はバラバラです。
鉄道
JRの駅舎や車両清掃を行う環境アクセスの職場では、コロナウィルスの影響により休業、自宅待機など、雇用不安に晒されている労働者の雇用と賃金を守るため4月23日に会社に対し申し入れを行いました。
後日、会社より「業務量の減少に伴う契約社員・パート社員の解雇等は行なわないこと。」との組合要求について、「会社都合の待機等に対する、賃金補償を実施する。」との文書回答がありました。
高齢者
公園清掃の多くは緊急事態宣言前と変わらず作業が行われていますが、一部の公園では休業や業務の大幅縮小となっています。高齢者事業団は、休業となった団員に労働者の生活を守る観点から事業団の負担で先行して100%の休業補償を行っています。また、事業団は、発注元の自治体などに、労働者への休業補償の費用を求める折衝を開始しています。
バス
京王バスでは永福町営業所のバス運転手1名に新型コロナウィルスの感染が判明したと4月10日に発表がありました。それ以前より、バス関連支部京王新労組ではバス公共交通の安全安心を第一とする運動方針を掲げていますが、その方針の基、利用者と運転手の感染対策を強化するよう求め続けてきました。
運転席近くの最前列の着席を御遠慮頂く看板設置について、各バス会社が既に実施済みの中、新労組が4月28日にコロナウィルス感染対策を主な議題とした団体交渉を申し入れ、看板に限らず、感染対策を強く要請した次の日に「混雑時以外は遠慮願います」との条件付きですが、ようやく看板設置が実施されました。
団体交渉自体は5月13日に開催され、各バス会社では運転手席に飛沫感染防止のため、次々と防護スクリーンやビニールシート設置が行われる中、京王バスでは設置がされていませんでしたが、新労組が強く対策を求めた所、5月15日より設置すると団体交渉終了後に会社より連絡がありました。
生コン
ある会社では、昨年生コン出荷ゼロであった日が、2日程であったのに対し、今年は既に6日となっている。現状出荷ゼロの場合、運転手は有給か6割補償の休業かを選択することになる。会社は雇用調整助成金などの申請手続きを始めているが、用意しなければならない書類も多く、難儀しているようです。
競走
コロナの影響で、都内の競輪場は無観客レースを開催していたが、4月9日以降は競技の開催そのものが中止となり、5月6日まで自宅待機となっている。新潟が最後まで開催していたが、会社からは賃金補償は6割と言われたが、全額補償を求めたい。審判のバイトの方2名の雇用についても6割の対象である事を会社に求めました。5年以上勤めているが、無期雇用への転換は申し入れていない。会社は「日給月払いであり、出勤日数の関係で雇用保険の対象とならない可能性がある」との事です。60歳定年の嘱託の方も、6割支給となりました。
建築設計
都内の中・小規模設計事務所では、完全な在宅勤務になっていない。既に受注している設計業務は、メーカーショールームの閉鎖、建築課等の行政窓口や指定検査機関の職員の交代勤務等で、不確定要素多数のまま業務を遂行せざるを得ない。定期報告業務は全てストップしている。施主は、経営悪化、行政手続きの停止、建設委員会の中止、税の減収による補助金カット等の事情で、新規事業の延期や中止を決定している。今後の受注は、大幅減の見込です。
ゼネコン
中・小規模ゼネコンでは、営業職は在宅勤務を基本とし先方へ直行直帰。デベロッパー等、出入り禁止の取引先が発生し、通常の営業業務が出来ない。建設現場はマスク使用、消毒液設置の下稼働している。中国生産の資材・製品30品目は依然納品が見込めない。協力業者や取引業者の在宅勤務、交代勤務、業務時間短縮、人員制限等で、見積提示や質疑・回答、資材手配・運搬が進まず工期に影響が発生しています。
ビルメンテナンス
有楽町の某複合商業施設では、警備員を2組に分け、連続勤務と連続在宅待機を交互に設け感染者が出た場合のリスク対応を実施。映画館やホテルが休業し、廊下に貼り出してあった外国人従業員の写真が、半分以上剥がされていました。
マンション管理
都内マンションの各管理組合が、理事会や総会を延期しており、業界全体の大きな課題となっている。クラシテ社内では、制限勤務が推称され、部署により日ごとに半数ずつのローテーション勤務となり、通常の半分以下の出勤率となっています。
大手不動産
某大手不動産では、会議や朝礼は中止となり、内勤や営業は会社支給のPCを持ち帰り自宅勤務。建設現場は稼働しているため、監理する建築士は現場へ直行直帰。各支店に所属する1~2名の監理建築士は、基本的に支店管内全ての物件を監理しているため、その者がコロナに感染したらアウト。周囲からの過剰な気遣いがある一方、自ら手洗いや車内の消毒を徹底しています。